2020年度『第5回北のまんが大賞』入賞作品発表

 道では、北海道の魅力発信と次代を担う漫画家・イラストレータの育成支援を目的に、漫画・イラストの公募コンテスト「北のまんが大賞」を実施しています。

 5回目となる今回は、北海道を素材としたまんが作品を募集するほか、恐竜に関するイラスト作品を募集しました。

 いがらしゆみこ先生をはじめとする漫画家の方々や、北海道を代表するイラストレータの佐藤正人先生などによる選考の結果、次のとおり入賞作品が決定しました。

第5回北のまんが大賞審査員のいがらしゆみこ先生よりメッセージをいただきました

※動画内の「今年」は「令和2年度」であり、「来年」とは「令和3年度」のこととなります。

まんが部門入賞作品

北海道知事賞

『おいしい旅』 河合非常食(札幌市)
『Tasty Travels』Kawai Hijoshoku (Sapporo City)

~あらすじ~

 登場人物たちの一風変わった旅の物語。脱がされて、つめられて、投げ落とされて・・・過酷な状況下の中、お互いに協力して試練を乗り越えていく。この世界は一体!?北海道を代表するある食べ物の物語です!

Follow our protagonists on their extraordinary journey; undressed, compressed, and hurled to the ground… under the harshest conditions, they support each other through every ordeal. Just what is this world!? Discover the story of one of Hokkaido’s most famous foods.

受賞者からのコメント
この度は、第5回北のまんが大賞ですばらしい賞をいただきたいへん嬉しく思っています。応募をきめたとき、初めに毎日食べている北海道のご飯のことが思い浮かんだので、お米を題材に作品を描きました。つたない点も多いですが、この作品で北海道の魅力を広げるお手伝いができればと思います。
審査員 いがらしゆみこ先生からのコメント
発想が楽しくすばらしいですね
画力もあり、この絵で北海道のすべての作物を描いてもらいたいです!!
読者として待っています♡

札幌市長賞

『ハローアゲイン』 宇賀 ありよし(札幌市)
『Hello Again』Uga Ariyoshi (Sapporo City)

~あらすじ~

 女子高校生「新道歓奈」は将来の進路に悩んでいたところ、偶然、過去からやってきた「蓮条国継」に出会う。故郷を探す国継のため、歓奈は北海道の街を案内する。国継との出会いにより、歓奈は将来の進路を考えはじめる。歓奈と国継の関係にも注目です!

High-schooler Shindo Kanna is worrying about her future path when she has a chance encounter with Renjo Kunitsugu, who has travelled from the past. In order to help Kunitsugu find his home, Kanna guides him through Hokkaido’s streets. This encounter leads Kanna to contemplate her future path. Pay attention to Kanna and Kunitsugu’s relationship as it develops!

受賞者からのコメント
この度は札幌市長賞を頂戴し大変光栄に思います。この漫画を描くにあたって、母校である札幌第一高校の周辺の月寒を取材しました。数年通っていたにも関わらず身近にあるものが文化遺産だったりと自分達も知らない事も多く、もっと知るきっかけがあればいいなと思いながら描きました。有名な観光地じゃなくても宝探しの様に訪れてくださると幸いです。落ち着きましたら是非漫画に出てきた場所に来てみてください!
審査員 鴨 修平先生からのコメント
物語の舞台である札幌とその歴史が設定に上手く盛り込まれており、安定感のあるストーリーで引き込まれました。キャラクター達の表情や心の動きを魅せる演出が上手で、胸を打つ台詞も多く何度も心動かされました。人物の作画に若干不安定な部分があるものの、手を抜かない背景の作画や仕上げの丁寧さがカバーしています。素晴らしい作品でした。受賞おめでとうございます!

特別賞(順不同)

『義経公北方行状記』 礎星 蘭蔵(岩見沢市)
『Yoshitsune-ko’s Northern Chronicles』Sosei Ranzo (Iwamizawa City)

特別賞「おいしい旅」画像1
特別賞「おいしい旅」画像2

~あらすじ~

 北海道のとある村「竜が森村」には、源義経の怪物退治伝説があり、この伝説を村興しに活用できないかと、村の若者たちがアイデアを出し合っていた。ある夜、入江の神社で源義経が現在に復活を遂げる。義経は竜が森村の「ゆるキャラ」として、村の若者たちと村興しに奔走するが・・・。

In the Hokkaido village of Ryugamori, there exists a legend surrounding Minamoto no Yoshitsune’s mythical monster slaying. Wondering whether this could help revitalise the village, the young people of Ryugamori get together to exchange ideas. Then one night, Yoshitsune reappears at the shrine by the bay. The young people attempt to use him as the village’s promotional mascot, however…

受賞者からのコメント
コロナ禍でいささか仕事に余裕ができたので、数十年ぶりにペンを執ってみました。描いているうちは楽しかったのですが、できあがりを見てみると色々反省や後悔の念が・・・。でも愛着があったので応募したら賞がいただけたので幸いでした。これを励みにして、もう少しマイペースで描いて行ってみようかと思っております。
審査員 いがらしなおみ先生からのコメント
マンガを最初読ませて頂きました時、すでにプロとしてお仕事をされている方なのかと思っていました。もしそうでないとすれば、かなりのレベルの画力と、マンガとしての構成力をお持ちだと思います。義経に関する諸説はありますが、読み物として楽しく読ませて頂きました。場所の特定をもう少しわかり易くするのと、場面転換や情報量を少し整理すればもっと良くなるように思います。おめでとうございます。

特別賞(順不同)

『BOYS BE AMBITIOUS』 ヒコ&マッキィ(岩手県)
『BOYS BE AMBITIOUS』Hiko and Makki (Iwate Prefecture)

特別賞「BOYS BE AMBITIOUS」画像1
特別賞「BOYS BE AMBITIOUS」画像2

~あらすじ~

 クラーク博士の像が主役の4コマ漫画。ボケネタを次から次へと展開していきます!

Four-panel comic strips featuring the statue of Dr. William Smith Clark. The gags come thick and fast!

受賞者からのコメント
「クラーク博士の像」は全国的に有名ですが、クラーク博士がどんな人物か、知る人は少ない様な気がします。そんな思いから、この作品を描きました。
ボケ連発の作品でしたが、賞をいただき感謝しております。
審査員 鴨 修平先生からのコメント
とても面白かったです!これでもかと繰り出されるクラーク像ボケがくだらないながらに(褒めてます!)全て秀逸で、一コマ読む度に笑ってしまいました。シンプルな作画ですがひとつひとつの小物が丁寧に描かれており画力とセンスを感じます。同じポーズのクラークもコピペせずに一体ずつ描かれていて感服いたしました。他の作品も読んでみたくなる作品でした!

特別賞(順不同)

『北海道旅行記』 なっつ(旭川市)
『Hokkaido Travelogue』Nattsu (Asahikawa City)

特別賞「北海道旅行記」画像1
特別賞「北海道旅行記」画像2

~あらすじ~

 宇宙船の故障により冬の北海道の山中で遭難した宇宙人の兄弟は、自称北海道オタクの「北山冬男」と出会い、宇宙船を修理できる博士を紹介してもらうことに。冬男とともに北海道の自然や郷土料理を体験しながら、博士の家に到着。家から出てきた博士の正体とは・・・。

When their spaceship breaks down, two alien brothers end up stranded in the middle of Hokkaido’s mountains in winter. Here, they meet self-proclaimed Hokkaido nerd Kitayama Fuyuo, who introduces them to a doctor who can repair their spaceship. Together with Fuyuo, they experience Hokkaido’s nature and local cuisine before arriving at the doctor’s house. When the door opens, and who should emerge, but…

受賞者からのコメント
突拍子もない内容の漫画にしたかったので、宇宙人が登場する物語を描きました。北海道についての漫画でなおかつストーリー仕立てにするのは、本格的な漫画をはじめて描く私にとっては、とても難しかったのですが、それぞれのキャラクターを作りあげるのは楽しかったです。まさか受賞できると思ってなかったので、本当に涙がでるほどうれしかったです。
審査員 中山 昌亮先生からのコメント
やたらと北海道事情に詳しい宇宙人兄弟が、宇宙船のトラブルでたまたま不時着した北海道で、生き別れていたお爺ちゃんがこれまたたまたま住んでいて偶然再会するという都合の良さはさて置き、中々丁寧な作画で28ページという長尺を安定したクオリティで描き切った事に好感が持てます。
キャラ線やワク線がクッキリ太く風景や動物の絵が終始丁寧に描かれているところを評価したいと思います。

U-15 北海道知事賞

『さがせ!北海道』 佐藤 李(中標津町・10歳)
『Searching Hokkaido』Sato Momo (Nakashibetsu Town, Age 10)

U-15 北海道知事賞「さがせ!北海道」

~あらすじ~

 北海道に住むフクロウたちの物語。カナダからやってきたシロフクロウとの出会いを通して、
北海道の魅力を伝えてくれます。しかし、友達になったシロフクロウは、春が訪れる頃には北海道を去ってしまうことに・・・。

A tale of the owls who inhabit Hokkaido. Through a meeting with a white owl from Canada, we learn of Hokkaido’s charms. However, with the coming of spring, the white owl must bid the island farewell…

受賞者からのコメント
このマンガでは、シマフクロウの羽を細かく、ていねいに描くのをがんばりました。 北海道知事賞受賞が決まった時は、「とてもうれしい!」「がんばったかいがあった~!」と思いました。 日本では、北海道にしかいない貴重な鳥「シマフクロウ」とその仲間たちが、北海道のおいしい食べ物を食べたり、カナダから来たシロフクロウと仲良くなるお話を楽しく読んでもらえたらうれしいです。
審査員 いがらしゆみこ先生からのコメント
とてもかわいい絵です!ていねいに描きこんであるのはすばらしいと思います。このまま才能をのばしていって下さいね♡

U-15 札幌市長賞

『わたしは湖のあいどるまりもちゃん』 阿部 史果(宮城県・10歳)
『I am Marimo-chan, the Idol of the Lake』 Abe Fumika (Miyagi Prefecture, Age 10)

U-15 札幌市長賞「わたしは湖のあいどるまりもちゃん」

~あらすじ~

 阿寒湖に暮らす「まりもちゃん」が、アイドルになるために阿寒湖から札幌へ旅する物語です。果たして、アイドルになることはできるのか!?

This is the tale of Marimo-chan, a little moss ball who lives in Lake Akan. In order to become an idol, she travels to the city of Sapporo. Will she be able to achieve her dreams!?

受賞者からのコメント
ありがとうございます!このたびは北のマンガ大賞の審査員の方の目に止まり、自分の作品がえらばれたことをびっくりしています。新聞に何通かイラストが出ましたが、マンガのコンテストは、初めてだったので、母から入賞を聞いた時は、とびあがってよろこびました。札幌には、毎年行くのですが、昨年は行けなくなってしまい、とてもかなしかったです。早く札幌に行きたい!っと思うばかりです。
審査員 渡辺 カナ先生からのコメント
まりもちゃんが表情豊かでかわいかったです!阿寒湖の水がなくなったら帰ってきてね、など面白そうな設定もあって、漫画としてわくわくしました。線が少しラフすぎるので、もう少しゆっくり描いてみてはどうでしょうか?背景もキャラクターもゆっくり描いて、黒く塗ってみたりすると、漫画としての完成度が上がると思います。これからも楽しく漫画を描いてみてください!

審査員特別賞

『Nowhere』 宇野 温起(江別市)
『Nowhere』Uno Haruki (Ebetsu City)

審査員特別賞「Nowhere」画像1
審査員特別賞「Nowhere」画像2

~あらすじ~

 都会に住むある女子高生が教室での居眠りから目覚めると、教卓にいるシマフクロウと目が合う。途端に、教室では不思議な現象が次々と起こり始める。この現象は一体!?

When a city high-schooler wakes up after dozing at her desk, she finds herself locking eyes with a Blakiston’s fish owl, perched at the teacher’s lectern. From that moment, a whole host of fantastic phenomena begin to occur, one after another. Just what is going on!?

受賞者からのコメント
第5回北のまんが大賞 審査員特別賞に選考していただきありがとうございます。
この作品のタイトル”Nowhere”には”No where(どこにもない)”と”Now here(今ここに)”という2つの意味を込め題しました。
そして、シマフクロウが女学生を介し読み手へ大事な自然の危機を告げるこの一連の流れを、夢と現実の境界を際立たせるようあえてセリフなしで描いてみました。
審査員 渡辺 カナ先生からのコメント
何だかよくわからないけど面白くて好きでした!フクロウと女の子がかわいいです。(女の子、手と肩幅をもう少し小さくするとより可愛くなると思います)
独特の世界観があって、他の作品も読んでみたいと思える作品でした。見せたい構図をちゃんと凝ってるのもいいですね。作風もあるとは思うのですが面倒で雑になってるところ(鉛筆の消し後や、トーンなど)をもう少し整えると全体的に漫画としてのクオリティがあがるかもしれません。

イラスト部門入賞作品

北海道知事賞

『放課後』 國安 ユウキ(千葉県)
『After School』Kuniyasu Yuki (Chiba Prefecture)

「放課後」画像

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受賞者からのコメント
「恐竜」というテーマから自分の小学生時代を想うことができました。当時は想像するだけで遊べて、無限の時間だと思っていた学校。もっと伸び伸び走って、宿題にはラクガキを描いていた。図書室の恐竜図・・・友達とよく本を開いて想像の世界へ。教室にまるで太古の生命が隠れているとさえ思えた。子供の想像は輝いているんだなあ・・・。大人になった自分が知らない小学校の校舎をながめている。
絵の内容はそんな想像を自分もついしてしまったという体験談でした。
子供達は、今もその輝きで自分達の現実をしっかり捉えているでしょう。
審査員 佐藤 正人先生からのコメント
受賞おめでとうございます。今回応募された数多い作品の中でも、この作品はテーマ性・画力・構成力・完成度など総合的に高く評価された作品でした。放課後に恐竜の頭の上で子供達が楽しく過ごすアイデアの面白さの中にも、細かく丁寧に描かれた描写や街の光景など、見ていると物語性を感じ見た人を引き付ける強い印象的な素晴らしい作品でした。これからの活躍がますます楽しみです。

札幌市長賞

『恐竜だって行きたいよ札幌市時計台』 藤澤 響子(神奈川県)
『Even Dinosaurs Want to Go to the Sapporo Clock Tower』Fujisawa Kyoko (Kanagawa Prefecture)

「恐竜だって行きたいよ札幌市時計台」画像

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受賞者からのコメント
受賞のお知らせを聞いた時は本当に驚きましたが、この様なすばらしい賞をいただくことができて、私だけでなく、家族みんなとても喜んでおります。
北海道には何度も旅行で訪れたことがありますが、もし恐竜達が北海道を旅行するなんてことになったら、同じように驚いたり感動したり、きっとおもしろい旅になるだろうなと、想像しながら描きました。今回は本当にありがとうございました。
審査員 谷本 智之先生からのコメント
タイトルどおり恐竜が観光に来ているシチュエーションと擬人化のバランスも良く、タッチもあっていて癒されます。
丁寧に時計台を描かれていますし、それでいてファンタジー感もあり素敵なバランスです。

特別賞(順不同)

『僕の友達』 志村 亜実(北広島市)
『My Friend』Shimura Ami (Kitahiroshima City)

「僕の友達」画像

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受賞者からのコメント
今回のテーマが「恐竜に関するイラスト」と言うことで、どんなイメージの恐竜を描きたいか考えたとき、自分の中でレトロな世界観の丸っこくて可愛い恐竜像が思い浮かびました。その世界観を表現するために、背景はコーヒー染めを用いてみました。恐竜はぬいぐるみにすることで、自分のイメージした柔らかい雰囲気のものに仕上がったと思います。点描で描くのは大変でしたが、始終楽しく描かせて頂きました。
審査員 佐藤 正人先生からのコメント
カラー作品の多い中で二色構成にしたことや描法が点描と言う特徴ある表現がとても活かされた印象のある作品で、とても惹きつけられる作品でした。子供が恐竜のおもちゃで遊ぶ光景ですが、敢えて子供の顔を入れない構図にすることで想像力を掻き立て細かな丁寧な点描表現で説得力ある画面に仕上がっていることは素晴らしいと思います。バック全体に入れた沁み的な表現もとても効果的だったでしょう。

特別賞(順不同)

『恐竜時代』 余 文豪(北広島市)
『The Age of Dinosaurs』Yu Wenhao (Kitahiroshima City)

「恐竜時代」画像

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受賞者からのコメント
最初はこの賞を受賞したことを知り、私は驚きました、そして、とても幸せに反応するのにそれほど時間はかかりませんでした。中国にいたときは受賞したことがなかったので、そして、コロナの影響と相まって、この賞は2ヶ月前日本に来たばかりの私にとって最大の励ましです。自信を持っています。本当に感謝しています。
審査員 谷本 智之先生からのコメント
版画のように思い切った表現と色使いでイラストとしての面白さと恐竜の迫力ある口の表情がきちんと描かれていて目を引くものがありました。

特別賞(順不同)

『お手紙どうぞ』 志水 恵美(大阪府)
『A Letter for You』Shimizu Megumi (Osaka Prefecture)

「お手紙どうぞ」画像

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受賞者からのコメント
この度は名誉ある賞をいただき、本当にありがとうございます。
普段は動物が好きでよく描いているので、もし恐竜と触れ合えたら・・・きっと可愛いんだろうなぁ。でもなかなか怖いんだろうなぁ。
・・・などと想像しながら楽しく描いた作品です。
さらに経験を積み、心を動かせるイラストをお届けできるよう頑張ります。
私事ですが、子供の頃に少しだけ北海道函館に住んでいました。
また北海道に遊びに行きたいです。
審査員 いがらしなおみ先生からのコメント
絵本タッチのような優しい作風で、透明水彩的な描画方法を上手に使用しながら、登場する恐竜と女の子の交流を表現されています。恐竜の表情も良いですね。おめでとうございます。

U-15 北海道知事賞

『誕生』 岩崎 妃那(札幌市・14歳)
『Birth』Iwasaki Hina (Sapporo City, Age 14)

「誕生」画像

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受賞者からのコメント
この作品の製作において、全体的な配色や遠近感などのバランスが難しく、何度かやり直すことがありましたが、結果的に工夫をこらして目を引くことのできるようなイラストに仕上げることができて良かったです。また、たくさんの応募があった中でこの作品を選んで頂いたことに感銘を受けており大変恐縮しております。ありがとうございました。
審査員 佐藤 正人先生からのコメント
受賞おめでとうございます。恐竜が元気よく卵から孵る姿を表現していますが、恐竜の躍動感や産まれたばかりの誕生の喜びみたいなものが、とても上手に表現されています。全体の色使いがとてもきれいで鮮やかなので画面全体から強い印象を受けました。背景や植物の表現も効果的に着色、配置され構図の取り方も良かったでしょう。これからたくさんの作品を描くことで、ますます上達するので頑張ってください。

U-15 札幌市長賞

『大切な友だち』 操上 晄璃(札幌市・13歳)
『My Dear Friend』Kurikami Akari (Sapporo City, Age 13)

「大切な友だち」画像

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受賞者からのコメント
今回は恐竜というテーマでしたが、1度も恐竜を描いたことが無い私にとっては、とても難しかったです。北海道の恐竜についてインターネットや図鑑で調べたり、絵を描いている中でも沢山の事を知ることができました。タイトルにもあるよう、恐竜と友だちのような感じを出すため、手首などに同じ柄の布をつけ、皆やわらかい表情にしました。
何かを受賞するのは初めてのことだったので、とてもうれしかったです!
審査員 いがらしなおみ先生からのコメント
登場する人物も恐竜たちも、みな楽しそうです。暖かくて柔らかくと楽しさが伝わる世界がしっかりと描かれています。センターの首の長い恐竜と、背景の緑が同じマーカーの色を使用してるので、少し埋もれてしまっています。明度と色調と、背景のバランスを考えて描いてみてください。おめでとうございます。

U-15 特別賞(順不同)

『きょうりゅう大集合』 RAY(帯広市・9歳)
『The Great Dinosaur Gathering』RAY (Obihiro City, Age 9)

「きょうりゅう大集合」画像

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受賞者からのコメント
ぼくは生まれ育った北海道ときょう竜が大好きなので、この絵をかくのがすごく楽しかったです。
自分で気に入っている所はステゴサウルスです。
むずかしかったのは色ぬりです。
好きな絵をかいて、賞をもらう事が出来たのでとてもうれしいです。
ありがとうございました!!
審査員 佐藤 正人先生からのコメント
画面いっぱいにいろいろな恐竜達を描きながらも、それぞれの恐竜の特徴をしっかり捉えており、色使いもそれぞれに工夫もあり見ているだけで恐竜達の鳴き声が聞こえて来そうな素晴らしい作品でした。恐竜図鑑などで調べて、あの恐竜もこの恐竜もと一生懸命に楽しそうに画面に向かっている本人の姿が想像され、恐竜が好きな思いが作品から伝わって来ます。これからもたくさん好きな絵を描いてください。

U-15 特別賞(順不同)

『宇宙の恐竜』 あやみ(池田町・13歳)
『Space Dinosaurs』Ayami (Ikeda Town, Age 13)

「宇宙の恐竜」画像

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受賞者からのコメント
私は、北海道のむかわ竜をイメージしてかきました。受賞できてよかったです。
審査員 谷本 智之先生からのコメント
恐竜のなんとも言えない目線と、カラフルな配色が非常に特徴的です。
宇宙規模の恐竜ならもっとカラフルなのもいるかもしれませんね。

審査員特別賞(順不同)

『ブロウ ザ ファイヤー ザウルス』 斯波 共生(札幌市・8歳)
『Blow-the-fire-saurus』Shiba Tomo’o (Sapporo City, Age 8)

「ブロウ ザ ファイヤー ザウルス」画像

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受賞者からのコメント
炎のオーラをまとった恐竜です。
僕の好きな赤色とオレンジ色と黄色で描きました。
受賞してとても嬉しかったです。
賞品が楽しみです。
審査員 佐藤 正人先生からのコメント
メカロボット恐竜たちが戦っている光景が、まるでアニメーションを見ているように動いているようで、画面を見ているだけで楽しくなる作品でした。しかも恐竜のそれぞれのメカニックな表現がとても細かいところまで描かれ、とても8歳の子供が描いたとは思えないくらい良く仕上がった作品になったでしょう。こんな恐竜ロボットがいたらいいなと思う気持ちが伝わる素晴らしい作品です。

審査員特別賞(順不同)

『響竜』 山路 響花(札幌市)
『Vibrasaurus』Yamaji Kyoka (Sapporo City)

「響竜」画像

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受賞者からのコメント
この度は私の作品を選んでくださった審査員の方々や見てくださった方々、誠にありがとうございます。
この作品は私だけの作品ではなく、高校3年間熱心にご指導してくださった多田先生、普段お世話になっている周りの方々との作品と思っております。
そういった意味では高校卒業間近での受賞は1番の恩返しになったのではないかなと思っています。
繰り返しにはなりますが、この作品を選んでくださって見ていただいて大変感謝致します。
審査員 佐藤 正人先生からのコメント
パッと見、ジグソーパズルを連想しそうな面白い構図に目が惹きつけられました。メインの恐竜の中に木があり、それが舌になっていたり、背景にも様々な恐竜達が描かれていたりで見ているだけで不思議な想像が広がる作品です。着色も丁寧に描かれており画面全体にもメリハリがあり、白色がとても効果的に表現されとても印象深い作品でした。滲みぼかしの効果もよかったでしょう。

審査員特別賞(順不同)

『過去が色づく』 笹山 陽菜乃(札幌市・14歳)
『Coloured Past』Sasayama Hinano (Sapporo City, Age 14)

「過去が色づく」画像

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受賞者からのコメント
この度は、審査員特別賞を頂けましたこと大変光栄に思います。このような賞をいただくのは、私が絵を描くようになってからのひとつの夢でしたので、とても嬉しいです。
この作品は、過去を生きる恐竜と今を生きる少年の、不思議な出会いを表現しました。普段、恐竜などの動物系を描くことがなかったので、今後様々なジャンルへ挑戦していきたいと思っています。
審査員 いがらしなおみ先生からのコメント
普段はまんがを描かれている方なのでしょうか?
通常の年齢の方々よりも、かなり画力も高く、キャラクターの横顔や、指先に至るまで丁寧に描かれているのが印象的でした。鼻先の陰の部分や光源を意識された彩色は、観察力が優れていると思います。気になったのは構図です。描かれた部分も、余白(描いていない空白の部分)も含めて「絵」という事なので、今度プロの作品の余白も気にして見てください。受賞おめでとうございます。

審査員特別賞(順不同)

『北海道の恐竜たち』 橋本 悠汰(岩見沢市・10歳)
『The Dinos of Hokkaido』Hashimoto Yuta (Iwamizawa City, Age 10) 

「北海道の恐竜たち」画像

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受賞者からのコメント
北海道の海に生息する恐竜たちをイメージして描きました。賞をもらったと聞いた時はとても嬉しかったです。
審査員 谷本 智之先生からのコメント
色の使い方も綺麗ですが、全部絵の枠中に収めるのではなく大胆な見切れの構図が目を引きました。

審査員特別賞(順不同)

『森の探検隊』 あゆ(札幌市)
『Forest Explorers』Ayu (Sapporo City)

「森の探検隊」画像

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受賞者からのコメント
このような素晴らしい賞をいただくことができとても嬉しく思います。
恐竜を描くのは、初めての挑戦であったため、中々うまくいかず試行錯誤しましたが、イラストレーターを目指している身としては、いい経験になりました。恐竜のイラストを制作するにあたり、恐竜と人間が楽しく共存しているファンタジーな世界観をイメージしました。また、楽しく冒険している雰囲気を、全体の色合いや光の当て方で表現できたと思います。

審査員 谷本 智之先生からのコメント
丁寧に時間をかけて制作されているとおもいます。
冒険をしている様子が小道具、表情等で上手く表現できていると思います。
エフェクトも空気感が出ていて良いですね。

審査員特別賞(順不同)

『あたたかな であい』 かりんとう(千歳市)
『A Warm Encounter』Karinto (Chitose City)

「あたたかな であい」画像

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受賞者からのコメント
(作者のご意向により掲載を控えさせていただいております。)
審査員 小林 快次先生からのコメント
恐竜といえば、男の子のものとのイメージが大きいですが、この作品は、女の子と小さな恐竜のほほえましいツーショットの構成となっています。恐竜ファンの女の子に夢を与えてくれる作品だと思い、審査員特別賞に選ばせていただきました。

審査員特別賞(順不同)

『時空の分かれ』 はる(神奈川県・15歳)
『Space-Time Divide』Haru (Kanagawa Prefecture, Age 15) 

「時空の分かれ」画像

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受賞者からのコメント
過去の後悔と未来の光というのを背景に描きました。
まさか賞を頂けるとは思ってもいなかったので、うれしいかぎりです。
ありがとうございます。
審査員 小林 快次先生からのコメント
左がティラノサウルスで少し暗く表現され、右下半分は明るい背景に鳥(恐竜の子孫)がいます。その間が時空のギャップであり、非常に構成が面白い作品だと思い、審査員特別賞として選ばせていただきました。

「内容はフィクションです。実在の人物・団体・事件・デザイン・セリフ等とは一切関係ありません。」